脱地区型選挙で混迷の宮田村議選、新人の浸透計りきれず
現職9人、新人4人が出馬した宮田村議選。村内では「盛りあがりに欠ける」と声も聞くが、各陣営は「今までとは違う。本当に告示後の戦い方が重要になる」と引き締める。複数の新人が地域や組織に頼らず独自の戦いを挑んでおり、多くの現職各派は浮動票や現職批判票の受け皿として票流出の可能性もあると危機感を強める。
告示直後の出陣式である現職陣営は「厳しい戦い。地元の候補として負けることのないよう、みんなでがんばろう」と、支持者を前に引き締め直した。
独自の戦いを展開するある新人は、ひとりで街頭に立ち「地盤、看板、カバンに頼らない市民派議員の誕生を」と訴えた。
新人のうち20代は2人いるが、前回29歳の新人が当選を果たしており、「若さ」に対する新鮮度がどれだけ有権者の意識にあるか未知数。2人はともに「若さ」を強調する戦略ではなく、自身の考えを強く訴える戦いに終始している。
「訴えを有権者に分かりやすく」という傾向は、候補者全般の流れにも。遊説車から名前を連呼することが多かった従来のスタイルから、街頭演説などに時間をさこうとする動きも目立つ。
21日に立候補者全員がそろって行われた公開討論会。終了後ある現職は「新人の皆さんは堂々と考えを語っていた。有権者の見方にも影響を及ぼすかもしれない」と話した。
今一歩といわれる有権者の関心に、どう浸透するかそれぞれの選挙戦は30日に審判が下る。