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2511/(月)

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【ペンション「憧風」オーナー 近藤賀之さん・淳子さん】

駒ケ根市北割一区

【ペンション「憧風」オーナー 近藤賀之さん・淳子さん】

 駒ケ根高原の一角、太田切川のほとりに建つペンションを経営するおしどり夫婦。
 「憧風」は、この川沿いを優しく、さわやかに吹き抜ける風のイメージから、訪れる人にとって憧れの風が吹く場所でありたい竏窒ニの願いをこめて名付けた。
 ◇ ◇
 2人が初めて出会ったのは27年前、旅好きの若者たちが集う小諸のユースホステルだった。バイクで日本中をツーリングして回った賀之さんが気に入って度々宿泊していた宿だ。半ば居候状態で仕事の手伝いをしていたある日、一人旅の淳子さんが宿泊した。
 「ひげを生やした背の高い変な人」(淳子さん)「特に話もしなかった」(賀之さん)。初対面の印象は互いにあまりよくなかったというが…。
 3年後、結婚を約束していた2人に「駒ケ根ユースホステルの管理人にならないか」との話が舞い込む。小諸では主人がいない時に丸一日仕事を任されるなどホステルの経験は十分あり、不安は特に感じなかった。話し合いの結果「これも流れだ。やってみようか」と意見が一致。2人一緒の仕事と新婚生活が同時にスタートした。管理人として、同世代の旅行者らと友達のように付き合いながらの楽しい暮らしが始まった。
 だが、年月がたち、子どもにも恵まれると少しずつ考えが変わってきた。
 「生活と仕事が一緒なのは子どもの将来を考えるとちょっとね。それに管理人といってもやっぱり雇われなので、提供できるサービスには限界がある。そういったもどかしさもあって、自分たちのペンションを建てようと決心したんです」
 当時のペンションといえば、女性や若いカップルが対象というイメージ。一方、ホステルはもともと若者の利用を前提とした施設で、家族連れでは泊まりづらい雰囲気があった。そこで両方の利点を取り入れた、家族連れが気軽に泊まれる楽しい雰囲気のペンションにしようと考えた。
 駒ケ根以外の場所も考えないではなかったが、暮らしやすくて気に入っていた駒ケ根で土地を探し92年、現在の地に念願のペンションをオープンした。
 ◇ ◇
 「泊まってくれるのはなぜか良い人たちばかり。お客さんで苦労したことはないですね。この仕事が好きだし、お客さんに満足していただきたい竏窒ニそれだけを考えて営業しています。だからお帰りになる時や部屋に残されたメモ、後日届く手紙などで『楽しかった』『泊まってよかった』と言ってもらうと本当にうれしいですね」
 (白鳥文男)
ペンション「憧風」
洋室4、和室2。全室バス・トイレ完備。24時間入浴可能な家族風呂もあり。定員23人。
TEL0265・83・5819

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