宮田村議選12人の新村議決まる
任期満了に伴う30日投開票の宮田村議選。現職は組織力を背景に議席を守ったが、独自の戦いで挑んだ新人は下位に沈み、1人が涙を飲んだ。少年サッカーを指導する関係から若い保護者世代に浸透する清水正康氏(33)=大田切区=が地盤も手堅く固め、前回に続いてトップ当選。投票率が4年前よりも7ポイント低迷するなか、出馬した現職9人のうち7人は前回よりも得票を伸ばしており、組織選挙からの脱却を目指した新人は当初から苦戦とされた・ス下馬評・スを覆せなかった。
4年前に29歳の若さも売りにして大量得票を果たした清水氏は前回よりも30票ほど減らしたが、700票をうかがう得票。
今回も20代から2人の新人が出馬したが、「若さ」の新鮮味も薄れて清水氏のような知名度がないなかで、地区型の候補に左右されない若者や女性を中心にした浮動票層を切り崩せなかった。
その厳しい中でも天野早人氏(29)=町二区=は経営する商店のつながりもいかし、さらに小、中学校の同級生の支援も受けながら浸透。
一方で落選した大石智之氏(25)=町三区=は障害者の立場から議会参加を訴えたが、個人的な戦いには限界があり明暗を分けた。
もうひとり新人で組織に頼らない選挙を戦った宮井訓氏(46)=大久保区=は仲間の支えもあり、大石氏と7票の僅差で滑り込んだ。
新人で最も遅く出馬を表明した城倉栄治氏(52)=南割区=は地区票を急速に固め、支持基盤を受け継ぐ格好となった引退する現職の前回票を上回った。
票を大きく伸ばした現職は、前回厳しい戦いとなった陣営が多く、危機感を前面に打ちだした地元や組織の引き締めが功を奏した格好となった。