議会改革問われる課題
先月末に改選した宮田村議会は7日、新たな議長に3期目の松田英俊氏(59)を3氏が立候補する投票の末に互選した。住民の関心低下が叫ばれる一方で厳しい目も向けられやすい議会の改革をさらに進める考えを示したが、課題として引きずる定数問題も含め、民意との歩み寄りは容易ではない。合併せず自立を決めて4年が経過し、議会の役割が改めて問われている。
議長選に立候補した3氏はいずれも、議会改革の一層の推進を主張。その中で松田氏は
「単にパフォーマンスではなく、権威とプライドを持って議員が住民の中に飛び込んでいかないと」と訴え、移動議会の開催などを構想として示した。
議長人事と改革の考え方を新聞などで知ったという町二区の40代男性は「言うことは簡単。それをどう実行するかだと思う。住民と議会の信頼関係はそこから築かれるのでは」と話した。
同村議会は前回4年前に大幅な若返りを果たし、議会改革にも着手。定例会一般質問における一問一答制の採用なども行ってきたが、意見が分かれた定数問題は今もくすぶっている。
削減推進派の議員は「村の財政事情から考えれば減らすのは当然。今回の選挙でも村民の強い声があった」と語り、議長選も削減に取り組む候補を基準に選んだと明かした。
削減、維持に関わらず多くの議員は議会改革には定数問題を避けては通れないと考えているが、ある議員は「今回の選挙でも意欲ある若者が出馬したが、多くの住民に参政の機会が与えられるのも議会のはず。財政面だけで考慮するのではなく、徹底議論し本質を見極めねば」ともらす。