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古刹・熊野寺薬師堂で7年に1度のご開帳

 宮田村南割区の古刹・熊野寺薬師堂で6日、7年に1度のご開帳が行われ、鎌倉時代の作とみられる薬師如来像、聖観音菩薩像の秘仏2体が公開された。歴史の変遷にも住民が大切に守り、伝え続けた仏様は柔和な笑みをたたえるかのような神秘的なたたずまいで、参拝に訪れた地域の人たちを出迎えた。
 「お薬師さま」と住民に愛され、今も昔も地域の・ス守り寺・ス。中央道建設により1980年に薬師堂は移転を余儀なくされたが、今回のご開帳も管理者の南割区が盛大に執り行った。
 白心寺(町二区)の山田弘之住職が法要を営み、約60人が参列。いつもは閉じられている厨子の扉が開けられ、木像の秘仏2体が姿を現した。
 「時代も変わりお薬師さまのことを知らない人も多くなったが、地域の大切な文化を我々が伝えていかなければ」と、南割区長でご開帳実行委員長を務めた小林研二さん。
 薬師堂に関する資料を区内全戸に事前に配ったほか、今回はじめて回向柱(えこうばしら)と同じヒノキ材を用いたお札を百個つくりご開帳で頒布した。
 口元がふっくらし優しい表情の2体の仏様。名残り惜しむように手をあわせる参拝者と静かに向き合った。

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