臨時列車「高遠さくらまつり号」運行
出足好調
JR東日本、JR東海は12日、伊那市の高遠城址公園の観桜期に合わせ、臨時列車「高遠さくらまつり号」を新たに運行した。初日は長野・松本方面を中心に、家族連れなど150人が利用し、出足は好調だった。
臨時列車の運行区間は松本竏宙ノ那北間(一部快速)。岡谷駅で「特急あずさ」などの乗り換えができることから、東京方面の花見客も2割程度いた。車内では、桜の花びらをかたどった「記念乗車証明書」が発行された。
伊那北駅から高遠までは、市の委託でジェイアールバス関東がシャトルバスを運行。住民有志が観光ボランティアを買って出て、花見客と一緒にバスへ乗り込んだ。
松本市から来た女性は「数年前、高遠に来たときは渋滞だったが、今日は電車とバスですんなり行けた。南側が満開で、桜も十分楽しめた。こういう企画があれば、また利用したい」と話した。
伊那市政策推進課は「利用客は予想以上。来年以降は反省点を踏まえ、平日運行などを含めて方向性を決めたい」と期待した。
臨時列車の運行は第2、3土・日曜日の4日間。伊那北駅前では臨時列車の利用者に限り、シャトルバス乗車券、高遠城址公園入園券などがセットになったパスポートを大人千円、中学生以下500円で販売している。
伊那北駅前で地元の特産品を販売
伊那市の八幡町ロマン通り商店会は12日、JR伊那北駅前で地元の特産品などを販売した。
臨時列車「高遠さくらまつり号」の運行に合わせ、駅前をにぎやかにしようと企画。13、19、20日もある。
特設テントには地元の地酒をはじめ、珍味のザザ虫やハチの子などが並び、店主らは観光客に試食・試飲を勧めて売り込んだ。また、桜湯もサービス。
メンバーの一人は、臨時列車の運行を歓迎し「伊那北駅で降りたのを機に、商店街を見ていただけたら」と期待を込めた。