世界的ビオラ奏者の兎束俊之さんが、宮田村の自宅でこけら落としコンサートを開催
宮田村を拠点として活動する弦楽合奏団「アンサンブル信州in宮田」の音楽芸術監督で世界的なビオラ奏者・兎束俊之さん(60)が20日、同村駒ケ原に建てた自宅でオープニングコンサートを開いた。コンサートには兎束さんと交友が深く、ともに演奏活動を展開してきたピアノ奏者の石井克典さんも駆け着け、「信濃の国」ほか、クラシックの名曲数曲を披露=写真。集まった観客を魅了した。
音楽文化の発信地としていきたい竏窒ニの願いを込め、この地に自宅を設けた兎束さん。最初の演奏会には、アンサンブル信州を育てる会の委員のほか、村関係者、住民など約60人が集まった。
兎束さんは「半世紀、ビオラを弾いて生きてきた。逆に言えばこのことしか分からないということなので『この村はこういう風に生活しているんだ』ということを指導していただき、生きていきたいと思うのでよろしくお願いします」と語り、石井さんとともに演奏を披露。中でも、ワーグナーの「マイスタージンガー前奏曲」は、兎束さんの知人・鈴木行一さんが兎束さんのために編曲しており、いつの間にか「信濃の国」に変化。凝った演出に、聴衆は盛んに拍手を送った。
また、この日は全国各地で活動する演奏家が兎束さんのために駆け、それぞれに演奏を披露。1曲ごと演奏が終わるたびに盛大な拍手を送った。