歌舞伎の中尾で花桃の丘づくり
中尾歌舞伎で知られる伊那市長谷中尾で20日、丘を将来花桃でいっぱいにしようと上中尾集落の住民がつくる「上中尾元気ずく出し隊」(西村幸一隊長、26人)は「上の原 花桃の丘公園」予定地の高台にハナモモの苗木約50本を植え付けた=写真。西村隊長(66)は「サクラも考えたが、歌舞伎の定期公演がある4月29日にお客さんを迎えるには花桃の方が時期的に良い。数年後には成長した木がこの丘を満開の花で飾ってくれるだろう」と笑顔で話した。
上中尾は現在の戸数わずかに14戸。小中学生は1人もおらず、高校生が2人いるだけという少子高齢化集落。住民はここに花桃の咲く公園を整備して地域活性化につなげようと昨年「元気ずく出し隊」を結成し、立ち木を伐採するなどして公園造りに乗り出した。
地区内にはさらに2カ所の公園整備が計画されていて、今年秋までにハナモモの苗木約40本を植える予定。
丘は数十年前はサクラが数本ある小公園で住民らの憩いの場所だったが、近年はカラマツが林立するなど様変わりしたため、訪れる人もなく打ち捨てられていたという。