昭和伊南総合病院の充実を求める会が要望書提出
伊南地区の住民でつくる「昭和伊南総合病院の充実を求める会」(林奉文代表)が22日、杉本幸治駒ケ根市長のもとを訪れ、昭和伊南病院の救命救急センター存続、院内助産院の早期実施などを求める8事項を示した要望書を提出し、一つひとつの事項についての市長の見解、今後の方針について懇談した=写真。
救命救急センター機能の存続については「救命救急がなくなることで医師のモチベーションが下がり、患者も昭和伊南への信頼を寄せなくなること」と指摘。
これに対し杉本市長は「市としても、昭和伊南の救命救急センターの位置付けを守っていきたい。しかし、整形の常勤医師がいない現状にあり、いかにして医師確保が課題。この病院のよさを伝える中で医師確保につなげていきたい」とした。
また、院内助産所に関しては、「出産の7割は正常分娩。ぜひ伊那中央病院と連携する中で、昭和伊南では助産師が正常分娩を扱うという風にできないか」との意見も出たが、「病院で助産所を設置する場合、万が一のケースに備えるためにもやはり常勤の医師がいないとできない。常勤医師がいない現状では、院内助産所は無理」と説明し、医師確保が最重要課題であることを改めて示した。
懇談を終え、林代表は「努力の姿勢は見えるが、簡単に進められる問題でないだけになかなか難しい。なるべく情報提供してもらい、病院、行政、住民が連携して対応していかなければならないと感じている」と話していた。