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2511/(月)

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北から南から、山野草の花だより

花ろまん35

北から南から、山野草の花だより

 「ショウジョウバカマの珍しい花が咲いた」「色も形も多彩に、30種類のイカリソウがきれい」と北から、南から続々と山野草の花便りが届いた。春は山野草の季節、上伊那で最も早く春が来る中川村葛島の知久清子さん宅の庭では種から育てたトガクシショウマ、薄紫のシラネアオイ、ツバメオモト、ヒゴスミレなどが彩る。飯島町親町の亀山ちず子さん宅では、30種類余の色も形も多彩なイカリソウが咲き、イチリンソウ、ニリンソウ、カナダゲシも白い花を付けた。
 標高900メートル伊那スキーリゾート西南に位置するヒノキオ山野草園(飯島隼人園主)にも遅い春が訪れ、自生のショウジョウバカマ、カタクリも咲きはじめた。同じ郡内でも季節の進み方に2週間の差が出る3カ所の山野草の庭を見せていただいた。(大口国江)
◇水琴窟がある風雅な庭園に育つ百数10種類の山野草たち、中川村葛島、知久清子さん
 温暖な気候で雪の少ない葛島でも、寒さで凍みあがらないように、カラマツの落葉で地表をおおい、保護している。夏の西陽は山野草の大敵、竹の垣根を巡らし日除けもした。肥料は堆肥とシバを混ぜて、寝かせて、完熟させて使っているとか。
 「土いじりが好き、けなげで一生懸命咲く姿に魅了される」と知久さん。
◇数百種類の山野草が早春から晩秋まで彩る。飯島町親町、亀山ちず子さん
 約50種類のイカリソウ、10数種類のカラマツソウ、7種類のハッカクレン、赤、白の山シャクヤクなど種類の多さに驚く。
 早春の節分草、福寿草から、秋のホトトギス、シュウメイギクと、丹精込めた庭ではほぼ1年中、山野草の花が見られる。

◇雑木林に囲まれた1500坪の山野草園、伊那市西春近ヒノキオ山野草園、飯島隼人園主
 県内自生種を中心に150種を栽培する。遅い春を待ちかねたように、ユキワリソウ、ショウジョウバカマ、イワウチワ、白と紫のキクザキイチゲ、カタクリなどが次々と咲き始めた。まもなく、幻の山野草といわれるトガクシショウマ、シラネアオイ、クロユリも咲き出す。
 「今年はショウジョウバカマの珍種が1株だけ咲いた。白花でオシベが長く、上品な花、ぜひ見に来て」と飯島さん。
 なお、飯島さんが会長を務める信州伊那野草会の山野草展は、5月17、18日伊那スキーリゾートで行う。多くの来場を呼び掛けている。

北から南から、山野草の花だより

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