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2511/(月)

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【「地酒処叶屋」倉田克美さん・真美さん】

プロミュージシャンを再び招致
南箕輪村北殿

【「地酒処叶屋」倉田克美さん・真美さん】

 全国に根強いファンを持つフォークシンガーで詩人の友部正人を招いて5月18日、店を会場にライブを開く。
 プロミュージシャンを呼ぶのは初めてではない。7年前にも友部と・ス七色の声を操る・ス実力派女性シンガー、おおたか静流(しずる)とのジョイント・コンサートを企画して大成功に導いている。あの感動をいつかまた竏窒ニの思いをずっと温めてきたが、店が今年創業40周年の節目を迎えることから、思い切って大好きな友部に久しぶりのライブ演奏を打診した。「実は演奏を…うちの店でしてほしいんですが…」と電話で恐る恐る切り出すと「面白そうだね。いいじゃない」と気さくに快諾。
 「有名なミュージシャンなんだけどまったく気取らない。もともとストリートで歌っていた人でもあるし、今も小さい会場でよくライブを演ってる。もしかしたら、大きいホールよりも聴き手との距離が近い小さな所の方が好きなのかもしれないね」
 ◇ ◇
 おおたか静流のステージを見て大感激し、何とかして地元でライブを竏窒ニ考えたのが8年前。何度も事務所に電話したが「スケジュールがいっぱい」などとはぐらかされ、なかなか返事をもらえなかった。思い余って手紙も何通も書いたが音沙汰はなし。むなしく数カ月が過ぎたある日、たまたま知人に誘われて見に行った友部のステージの打ち上げの席で「静流さんのライブの話が進まなくて」と思わず愚痴がポロリとこぼれた。それを聞いた友部の奥さんが「そういうことなら私に任せなさい」とその場で静流本人に電話をかけて話してくれた。後押しのかいあって、その後はとんとん拍子。たちまちのうちに話がまとまった。静流と知り合いだと分かった友部にも「ぜひ一緒に演って」と懇願し、首尾よくOKを取りつけた。
 演奏会場は、ある程度の広さが必要だが当たり前の所ではつまらないからと、近くにある箕輪町の養泰寺にスムーズに決まった。だが一番の心配は「果たして客が集まってくれるか」竏秩B考えられる限りの人たちに声を掛け、新聞や雑誌などに告知を依頼したほか、民放FM局のイベント紹介番組にも生出演して自らの声でアピールした。経費を最小限に抑えるため、ポスターやチラシ、チケットなどは心得のある友人が制作。準備、運営にも友人、知人が全面的に協力してくれた。
 そして迎えたライブ当日。予想を大きく上回る300人が集まり、会場の本堂は聴衆で埋まった。ライブも熱狂的に盛り上がって大成功。
 演奏が終わり、興奮冷めやらぬ会場を後にする客が「最高のライブだったよ」と口々に掛けてくれる声を聞いた瞬間、こみ上げる感情を抑えきれず、2人で抱き合って泣いた。
 ◇ ◇
 共に友人らとバンドを組み、ギター、ドラムス、キーボード、ボーカルなどを多才にこなす音楽マニア。
 「音楽、特にライブと酒屋なんて変な組み合わせに見えるかもしれないけど、自分たちにとってはまったく自然。どっちも人と人との気持ちの通い合いがなければ駄目ってことじゃないかな。だからこそ、夢のようだった7年前のライブのあの感激をもう一度味わいたいし、店を通じて知り合った人たちや地元の人たちみんなに味わってほしい」
 (白鳥文男)
 5月18日午後4時開演。前売り3千円、当日3500円。定員50人。問い合わせは叶屋(TEL72・6479)へ。

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