伊那ライオンズクラブ45周年記念総会
伊那ライオンズクラブは27日、結成45周年を記念して諏訪中央病院名誉院長、チェルノブイリ連帯基金理事長で「がんばらない」(集英社)などの著者鎌田実さんの講演会を県伊那文化会館で開いた。
鎌田実さんは1948年東京都に生まれ、東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県諏訪市の諏訪中央病院で地域医療に携わる。88年に同病院の院長に就任。91年からチェルノブイリ救援活動に参加。05年に同病院を退職し、非常勤医師として働く。06年に「がんばらないレーベル」を立ち上げ、CDジャズアルバム「ひまわり」をプロデュース。日本テレビの「世界一受けたい授業」、NHK「クイズ日本の顔」「紅白歌合戦(審査員)」などに出演。著書に「がんばらない」(集英社)、「あきらめない」(同)、「雪とパイナップル」(同)などがある。
鎌田さんは、黒柳徹子さんと共同の著書「トットちゃんとカマタ先生の ずっとやくそく」(ソフトバンククリエイティブ)を書くにあたってのエピソードや、海外に医療支援に行った時の話、父親から学んだことなど、自身の体験を交えながら「人間はみんなちょっとずつ変わっている。時代や地域によっては生きづらい人だっている。でも、その時に誰か一人でも、わかっていると言ってくれる人がいれば救われる。みんなが一生の間に1回、誰かに、その人にとって大事な役割をしてあげれば、世の中はもっと温かくなるんじゃないかと思う」「人道支援は困っている子どもや死にそうな子どもを救うこと」「一度失敗した人が再チャレンジができる、子どもたちがいつも可能性を与えられている、この国のために苦労して働いたお年寄りが最後まで命が終わるまでちゃん補償してくれる、そんな温かな血が通った国でないといけない」などホスピタリティ(心のこもったもてなし)の重要性などについて語った。