箕輪町郷土博物館電気機関車「ED19‐1」内部一般公開
箕輪町郷土博物館は3日、博物館前に展示してある電気機関車「ED19‐1」の内部を一般公開した。町内外から家族連れや鉄道ファンなど130人余が訪れ、機関車の内部を見学。機関士の制服を着て運転席に座り、33年ぶりに息を吹き返した汽笛を鳴らした。
電気機関車ED19形は米国のウエスチングハウス社が製造し、1926年に日本に輸入した車両で、「ED19‐1」縲怐uED19‐6」まで6両が存在し、・ス晩年・スは全車両が伊那松島機関区で運行していた。代替機「ED62形」の投入に伴い、1976年までに全車両が廃車。その際、車両を保存しようという話があがり、「ED19‐1」を車輪と上部を切り離し箕輪町郷土博物館へと運搬した。
「本当はここに屋根があれば保存にもずっといいんだけど」と33年間同車両の手入れをしてきた地元の国鉄OBでつくる機関車保存会のメンバー。同会はこの日のために、汽笛を調整し、外部にコンプレッサーをつないで汽笛を蘇らせた。「汽笛を分解し、中をきれいにすれば、もっといい音が鳴るという意見もあったけど、ネジが潰れる可能性もあったから」と話す。
機関車保存会の会員は25人。「ハナちゃん」や「ナベちゃん」と、昔からの愛称で呼び合いながら、訪れた人たちに車両の構造などを説明していた。
機関車に乗り込んだ子どもたちは「どこでシューってするの」「高縲怩「」と運転席に座って汽笛を鳴らしたり、窓から顔を出したり。機関車に乗った子どもたちの写真撮影をする保護者の姿も多く見られた。
また無料開放した博物館内には、車両を運んだときの写真やナンバープレート、機関士の帽子や腕章など約30点を展示。来館者たちは「こんなことがあったんだ」と写真を眺めていた。