竹内義浩 漆芸の旅
駒ヶ根市在住の漆芸家・竹内義浩さん(35)の初の個展「竹内義浩 漆芸の旅」が8日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。平面作品の漆画、日常使いの器をはじめ、昨年から始めた漆掻き(漆液採取)の様子を紹介するパネルなどを展示している。
「和紙の表情の上に漆と自然の色との調和をひとつの形として表す」ことをテーマに漆で絵を描いた漆画は、今年になって制作した最新作「温む土」をはじめ美術展出品作など8点。椀や皿、盆など約80点、こたつ天板、ついたてなどがある。
竹内さんは東京都日野市出身。香川県漆芸研究所で学び、会社勤めをして漆塗装や和紙壁紙などの製作に携わった後、05年に駒ヶ根市に竹内工芸研究所を開設し独立した。伊那美術協会会員、日本文化財漆協会会員、日本漆掻き保存会準会員。
「漆を自分で木から採るところから塗るところまでやることで、漆の知らないことを発見して物作りにつなげたい」と言い、「器は昔から使われているオーソドックスな形が一番使いやすい。いい仕事をして長く使えるものを作りたい」と話している。
会期は12日まで。午前9時縲恁゚後6時(最終日午後3時)。