遠照寺でぼたん祭り始まる
見ごろは17、18日
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「ぼたん寺」として知られる伊那市高遠町山室の遠照寺(松井教一住職)で10日、ぼたん祭りの開園式があった。6月1日までで、見ごろは17、18日を見込む。初日は、ボタンの古木を供養する「牡丹焚き火(ぼたんたきび)」を初めて行った。
焚き火はボタンの枝をたいた煙にあたると、万病を除き諸難を払うとされる。長年、花を支えた古木に感謝の気持ちを込め、読経が響く中、地元の保育園児らが長さ10センチほどに切りそろえた枯れたボタンの枝を1本ずつ香炉で燃やした。
境内一円にあるボタンはピンクや黄色など160種、2千株。まだつぼみの状態だが、3月が暖かかったため、昨年より開花が3日ほど早まるのではないかという。訪れた人に楽しんでもらえるように品種名を記した札を立てる。
開花中の入園料は400円(高校生以下無料)。
19日に押し花教室、24日に文化講演会があるほか、ボタン苗の販売や庫裏で手打ちそばを味わうことができる。
ボタンは82年、松井住職の母が夫の死をとむらい、苗3本を植え、年々、株数を増やしてきた。祭りは26回目を数え、今では県内外からボタンを見に訪れる人でにぎわう。
問い合わせは、遠照寺(TEL94・3799)へ。