井月俳句大会
江戸時代末期から明治にかけて伊那地方に住んだ漂泊の俳人井月をしのぶ「第17回信州伊那井月俳句大会」が11日、伊那市高遠町の高遠城址公園内、高遠閣で開かれた。上伊那の俳句愛好家らでつくる実行委員会(城取信平実行委員長)主催。大会に向けて寄せられた投句や当日句の表彰のほか、記念講演などが行われた。
投句は一般の部に1553句、小中学生の部に過去最高の9853句が寄せられ、大賞に福田喜美子さん=松本市=の「ものの芽のみんなそはそはしてをりぬ」が選ばれた。ほか10人の入選者に伊那毎日新聞社賞などが贈られた。選者の一人、古田紀一さんは「『そはそは』の言葉に面白さがある。いつ開こうかという落ち着かない気候の状況をよくとらえている」と講評した。小中学生の部特選に選ばれた60人の表彰も行われた。
小雨の降る中行われた当日句の吟行には約30人が参加し、高遠城址公園に咲くヤエザクラなど、季節の題材を選んで思い思いに句を詠んだ。
俳句に造詣の深い俳優の小倉一郎さんも特別参加し、当日句の選者を務めた。
一般入選者は次の皆さん。
▼大賞=福田喜美子(松本市)▼伊那市長賞=井原茂雄(箕輪町)▼長岡市長賞=宮坂恒子(茅野市)▼伊那市教育委員会賞=吉田長久(木祖村)▼県俳人協会賞=近藤梓(駒ケ根市)▼上伊那俳壇賞=倉科繁登(塩尻市)▼伊那毎日新聞社賞=木原登(長野市)▼信濃毎日新聞社賞=林啓子(岡谷市)▼中日新聞社賞=原徳子(松本市)▼長野日報社賞=伊藤悦子(愛知県)▼伊那市有線放送賞=北原ふみゑ(岡谷市)