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町議会で昭和伊南病院視察、研修

同院の現状と課題、今後のあり方について

町議会で昭和伊南病院視察、研修

 飯島町議会は15日、議会全員協議会を駒ケ根市の昭和伊南病院で開き、新設の人工透析センター、健診センターを視察したり、患者が少なく閑散とした待合室を見て回った後、千葉茂俊名誉医院長の講話で、昭和伊南病院の現状に危機感を高め、地域医療の課題と今後の方向に理解を深めた。
 この中で、千葉名誉医院長は医師不足の直接の要因について「新医師臨床研修制度により、自分で研修病院を選べるようになったため、都会や大病院、施設が良い病院に集中し、格差社会が医療現場にも及んだ」とし、ほかに、80歳以上の医師の引退、女子医学生の増加、病院勤務医の過労、開業ブーム-などを挙げた。
 また、「国、県が推進する拠点病院への医師の集約化、重点化は正しいのか。それ以外の地域、病院は切り捨てられ、医療格差を増長させている。上伊那では伊那中央病院に集約し、昭和伊南病院と辰野病院を切り捨てられる」と厳しい口調で指摘した。
 また「政府の医療費削減のため病院を半減させる施策に、飲み込まれないように努力する必要がある」とし、生き残りの方向性に▽健診センター、透析センターの充実▽内科と外科の連携で内視鏡を充実、発展▽消化器病センターの発足▽脳神経外科を中心とした救命救急センターの充実▽地元開業医との連携推進-などを挙げた。
 最後に「勤務医、開業医を問わず全ての医師の協力で地域医療を守りたい。患者中心の医療、患者の満足度アップで地域住民が支援してくれる病院づくりを目指したい」と結んだ。
 議員からは「院内助産院はできないか」「医師確保に向けた補助金は」などの質問があった。

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