土地売却収入を上回る撤去費用に困惑
宮田村が河川改修のために国に売却した太田切川沿いの旧不燃廃棄物埋立地について、売却収入を上回る埋め立てゴミの撤去費用が発生していたことが分かった。撤去費は村の負担となり、開会中の9月議会に補正予算案を上程。「河川改修は必要な事業だが、過去の負の遺産がこんな形で村財政に影響を及ぼすとは」と村産業建設課は話している。
旧廃棄物埋立地は1984年まで使用。今年6700万円で国に売却し、床固め工の建設に入った。
しかし、廃棄物の埋立量については、過去の資料がなく、着工後の試掘によって判明。現在「最終的な撤去費用は調査中」(村産業建設課)だが、売却費用を上回っている。
撤去費は村が全額負うが、結果的に売却が村の新たな財政負担を生み出すことに。
同課は「埋立量が事前に分かっていれば、上乗せして国とも土地の価格交渉もできたが、全く資料がない。地形も入り組んでおり、着工して試掘してみなければ分からなかった」と説明する。
今後、未着工部分についても埋立ゴミの撤去が発生するとみられ、村の負担はさらに増大する見通しだ。