全国空手道選手権大会選抜長野県大会中学2年生女子、
形の部で優勝。全国大会へ
駒ケ根市空手スポーツ少年団で学ぶ
駒ケ根市町三区
新田杏奈さん(13)
空手は人の道を重んずる武道。相手と戦うという一面もあるけど、試合が終われば『お疲れ様でした』と相手を思いやる。空手の礼を通して、人を思いやる気持ちの大切さを学びました竏秩B
今月11日、全国大会への出場権をかけて松本市で開かれた全国空手道選手権大会選抜長野県大会(日本空手協会長野県本部主催)の中学2年生女子の部に出場し、形の部で優勝、組手の部で準優勝という好成績を修めた。形の部では昨年に続く連続優勝。全国大会への出場は6年連続となる。
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空手を習い始めたのは保育園の時。その当時、大阪府池田市で起きた児童殺傷事件を見て「自分の身は自分で守らなければ」と、考えたからだった。
しかし、最初は体も小さく、体力もない。指導は厳しく、上級生とともに行う筋力トレーニングの競争では、毎回ビリだった。
辛い。つまらない竏秩B
そう思った。しかし、間近で見る先輩たちは強く、その姿に圧倒された。
「厳しかったけど、自分の目標となる先輩たちがたくさんいた。だから続けてくることができたんだと思います」と語る。
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その後、めきめきと頭角を現し、小学3年生の時、初めて全国大会に出場。それ以降、毎年全国大会に出場するまでになり、ライバルもできた。 今年の選抜大会「形の部」でも、最後はそのライバルと接戦になった。
大会で披露するのは規定の15の形。ベスト8に残ると、決勝で披露する形を選ぶことができる。そこで自分は「観空大」を選んだ。この形は演武する時間が長く、難易度も高い。しかし、自分にとっては小学3年生の時から練習してきた得意な形。自信があった。
本番を迎えた。
最初は順調だった。しかし、途中で段々疲れが出はじた。
スピードが落ちている竏秩B
そう感じつつも、最後まで演武を続けた。
決勝の審査は、審判5人がそれぞれに点数を付ける。そのうち最も高い点数と最も低い点数を除くため、3人の審判が付けた点数の合計点が得点となる。
最初は負けたと思った。しかし、自分の得点とライバルの得点は
同じ。この場合、最初に外した最も低い得点が高い方が勝つ。その点を比べると、わずかに自分の方が上回っていたため、優勝に決定した。
しかし、納得のいく演武が披露できなかったことに歯がゆさ感じずにはいられなかった。
「結果的には優勝だったけど、後でビデオを見ても練習の時の半分も力を出し切れていなかった」
その思いが今は、次の大会への意欲になっている。
「このままでは終われない。今度は自分の力を出し切り、悔いの残らないように頑張りたい」