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しだれ栗公園に桜草の群生の復活を夢見て、

南信さくらそう会が自生種を植栽

 飯島町や駒ケ根市などの愛好家でつくる南信さくらそう会(小林省吾会長)は17日、辰野町小野の国指定天然記念物しだれ栗公園の草地に、自生種の桜草150ポットを植栽した。
 小林会長によると、10年前、公園の小川の側の湿地帯約7平方メートルには濃いピンクの桜草がぎっしりと咲き、その中に白花も混じっていたという。「こんなすばらしい群生は見たことがない、本当に感動した」。
 しかし、1昨年、小林会長の案内で会員が現地を訪れたところ、ほとんどが姿を消し、絶滅の危機に瀕していた。そこで、小林会長は以前、知人から分けてもらった同公園の自生種の1鉢を繁殖させ、会員にも協力を呼びかけ、株分けで増やした。
 植栽作業には会員6人のほか、地元、辰野町の赤羽敬一さん(元町議会議長)、公園関係者も参加。かつての群生地の雑草を取ると、わずか1、2株の白花とつぼみの紅色を発見した。会員は見事な群生地がよみがえることを願いながら、丁寧に植えつけた。
 今後、早春の草取り、花後の管理、夏の草刈りなどは地元の協力を得ながら、会員が行う。また、会では辰野町にくい打ち、ロープ張りなど、踏み荒し防止策を講じらるようにお願いした。
 小林会長は「天然記念物のしだれ栗の芽吹きを、その下を流れに沿って咲く、可れんな桜草が1段と引き立てくれるのでは」と期待する。

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