ブナの観察会、東小4年
樹齢600年、丸尾のブナに会いに
「お久しぶり」「また来たよ」-。中川村中川東小学校4年生(原正彦教諭32人)は16日、沢入山に出掛け、村天然記念物の推定樹齢600年、丸尾のブナを観察した。
同学級は2年生の時、生活科で今村葦子の童話「ブナの木シリーズ」を読み進める中で、中川村にも大きなブナの木があることを知り、ブナに会いに出かけた。以後、毎年新緑の頃、ブナの観察会を行っている。
陣馬形林道沿いでマイクロバスを下りた児童らは山道を登り、樹高14・5メートル、目通り6・45メートル、東西22メートル、南北20メートルと枝を広げたブナの巨木に1年振りに再会。子どもたちは「元気だった、ぼくたちも元気だったよ」「また、会いに来たよ」とブナにあいさつ。
この後、小鳥の声や、ブナの梢を渡る風の音に耳を澄ませながら、ブナを見つめて、静かに鉛筆を走らせ、写生をした。
このブナは1469年、丸尾村の宮沢播磨源宗良が、御神木と定め、根元にほこらを建立し、諏訪神社からなぎかまのご神体を受け祭った。00年4月に村の天然記念物に指定された。
原教諭は「毎年、この木にエネルギーをもらいに来ている。子どもたちはいつまでの同じ姿で自分たちを待っていてくれるブナと向き合い、変わらない貴さを感じているのでは」と話していた。
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