猿のコレクション寄贈
飯田市の職業訓練指導員勝野平八さん(75)は30日、旅先で買い求めた置物やお面などの民芸品やおもちゃなど、猿に関係するコレクション約350点を伊那市に寄贈した。伊那市長谷の「孝行猿の家資料館」が昨年12月に閉鎖したことを新聞で知り「何かの役に立ててもらいたい」と寄贈を決めた。
コレクションは旅好きの勝野さんが約40年間にわたって集めたもの。「自分も父も申(さる)年ということもあって旅行の土産に買っていたら、いつの間にかこんなに増えてしまった。それぞれに思い出があり、何だか娘を嫁に出すような気持ちだ」と話した。
市は寄贈品を何らかの形で活用していきたいとしている。
孝行猿の話は、猟師に撃たれて死んだ親猿を生き返らせようと3匹の子猿が猟師の家に来て手で傷口を温める竏窒ニいうもの。戦前の修身の教科書に掲載され、親孝行や命の大切さを教えていた。