天然メダカを保護を目的に飼育、繁殖させ池に放流
中川東小
中川村の中川東小学校6年生(大木島学教諭、21人)は27日、中庭の手作りの池に、保護目的で飼育、繁殖させた天然メダカの成魚(体長2縲・センチ)400匹と、稚魚(同8ミリ)100匹を放流した。直径4メートル、深さ1メートルの池で慣らし、9月ころには沖町の池に放流する計画。
同クラスは4年生の時、身近な地域を調べるうちに、沖町の池で天然メダカを発見。上伊那ではほとんど天然メダカがいないことを知り、9月、池からメダカ50匹を捕まえ、保護を目的に、ペットボトルで1人1つがいずつ飼育を始めた。
メダカは水草の根に卵を生み、児童は親メダカに食べられないように離して飼育するなどして、翌年には千匹の稚魚が生れた。元の池への放流について話し合った結果「水槽で育てた稚魚が自然の池で生きていけるか心配」と言う意見でまとまり、自分たちで池を作り、その池で自然に慣らしてから、放流しようということになった。
池は手作業で掘り、学校水田で栽培したもち米を販売した収益金で防水シートを張り、水田の土を入れ、ヨシを植え、数カ月がかりで完成させた。
まず、池にはエサとなるミジンコを放流、ミジンコの繁殖を確認した上で、5月に誕生した孫世代の稚魚と合わせて、この日の放流になった。
金倉航平君は「ちっちゃな稚魚が大きくなってうれしかった」。小林司君は「大きな石が出て、池づくりが大変だった」。小笠原れん君は「稚魚が大人のメダカになるのに、すごく時間がかかると思った」。
大木島教諭は「メダカの飼育を通して、動植物に優しくなった。責任感も出てきた」と話している。