伊那商工会議所
「土壁の達人・建具職人の匠技」塾
県内3件の成果反映対象事業に選ばれる
伊那商工会議所が03窶・4年度にわたり実施した「土壁の達人・建具職人の匠技」塾がこのほど、県の「チャレンジ枠」成果反映対象事業に認定された。認定を受けたのは、04年度に小規模企業支援の「チャレンジ枠」事業に認定された46事業のうちの3件のみ。6日に松本市の県工業技術総合センターで事業成果発表会(6事業が選抜)があり、さらにその中から選ばれた。
同塾は、伊那市美篶末広の左官・伊藤五男さん(三心会長)と、伊那市西箕輪吹上の建具職人・有賀恵一さん(有賀建具店社長)を塾長にして、土蔵づくり・珪素(けいそう)土仕上げの伝統的な塗り壁づくりと、地元産剤の無垢材を使った人と自然に優しい家具造りの技術を継承・発展させることを目指して始められた。
土壁、家具それぞれ10数回の実技講習を行い、参加者は泥にまみれたり、切り屑をかぶったりしながら、達人の技を盗むために努力した。
信州大学農学部の徳本守彦教授(森林科学科)も、土壁の吸湿性を検査したり、木材の加熱加工技術等を披露したりして協力。どちらのコースとも、伊那市だけでなく遠く東京などからも参加者があり、毎回10縲・0名が参加した。
三心も有賀建具店も、本紙連載の「輝く!経営者キャンペーン」に登場しており、その記事を元にしたパンフレットも発行。
伊那市の誇るべき伝統技術を県内外に発信すると同時に、その継承の礎を作ったことが評価された。