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認知症を正しく知り、地域で支えることを考える講演会

認知症を正しく知り、地域で支えることを考える講演会

 認知症を正しく理解してもらおう竏窒ニ、駒ケ根市は17日、「認知症に関する講演会」を市役所南庁舎で開いた。上田市の宅老所「もくれん」の所長・中沢純一さんを講師に迎え、認知症という症状の根幹にあるもの、地域で支えるためにはなどを学んだ=写真。
 講演会は市内で要介護認定を受けている人の2割が認知症である中、一人でも多くの人に認知症を正しく理解してもらおうと企画。認知症を支える家族や介護事業者、一般などが集まった。
 中沢さんは「私たちは認知症を大きく誤解している」とし、認知症は高齢者だけでなく、だれもがなりうる可能性がある病気であることを説明。
 認知症という症状は脳の神経細胞が死に、脳が萎縮した結果、「分かる」という認知機能が悪くなり、最近の出来事などを記憶を留めておくことができなくなるが、昔の記憶は残っているため、本人はその記憶に基づいて生活しようとする一方、介助者は、現代生活の中で生活させようとするため、ずれが生じ、問題が発生していると指摘し、「その“ずれ”を何としてもなくしたい。ずれが生じるということを理解してほしい」と語った。
 また、認知症患者を介護することは家族にとって大きな負担になるが、その中から家族みんながさまざまな経験を得て、成長している実情を示し「認知症を正しく理解し、頑張って介護した家族は、人生が深く、大きくなる。ぼくたちはこれまで『サービス』という言葉に頼り、それを避けてきたが、そのことについて、ぼくらは考える時期にある」と語った。

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