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森林づくり上伊那地域会議を設置

 森林づくり県民税(森林税)を財源とした施策について地域住民の意見を聞く「みんなで支える森林づくり上伊那地域会議」の第1回会議が11日、伊那合同庁舎であった。手入れの遅れている里山の間伐推進や間伐材の利用促進などの活用に、委員から異論はなかった。
 委員は市町村や林業関係の代表者ら9人。座長に信州大学農学部の植木達人教授を選び、上伊那地方事務所側が森林の荒廃が進む危機的な森林の現状や森林税の活用事業などを説明した。
 森林税は4月に導入され、森林を健全な姿で次の世代に引き継ぐため、間伐などを集中的に実施する。
 各市町村から希望が出された間伐推進の計画面積は、里山の間伐を支援する「みんなで支える里山整備」が217ヘクタール、集落が主体となる「地域で進める里山集約化」は306ヘクタールだった。
 地域の課題に対応した森林整備の推進、間伐材の利用促進など市町村の取り組みを支援する「森林づくり推進支援金」の配分額は930万円。各市町村の重点配分額は調整して、近く公表する。
 委員から「境界を明確にしなければ森林整備は進まない」「上伊那は唐松、赤松が多い。材の搬出は補助対象外で、間伐したまま山に放置されると、松くい虫の温床になる」など課題のほか、住民への森林税導入や使い道の周知、材の活用と教育を結びつけた事業展開の必要性など意見もあった。
 地域会議は年3回。次回は9月で、里山の現地調査を予定している。

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