大森祥吾展
伊那市旭町のはら美術で24日まで、辰野町出身の画家、大森祥吾さん(60)=東京都あきる野市=の個展を開いている。信州の風景のほか、フランスやギリシャなどヨーロッパの風景を描いた油絵約60点を展示している。
中央画壇で活躍する大森さんの3年ぶりの個展。「高校生まで暮らしたなじみのある信州の風景は、親近感がある」と、春先のまだ雪が残るころや、秋の稲田などを描いた作品に加え、今回は高遠城址公園の桜など「桜」を描いた作品も多い。
大森さんはこれまで、桜を描くことはあまりなかった。「桜は微妙な赤なので、あるときは赤く見えたり、あるときは白っぽく見えたり。どんな色にしたらいいか決断できなかったが、最近挑戦してみようと思って描いた」といい、「春の高遠」(50号)などがある。
作品は0号から50号まで。水彩や素描も数点ある。「私が見た伊那谷の良さを皆さんに見ていただき、伝わればいいなと思う」と話している。
今年は還暦と絵描きを志して40年の節目の年で、13日には故郷の辰野町に油絵の風景画3点を寄贈した。