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24日に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊としてケニアに立つ
駒ケ根市北割
秋田ミラ流氷さん(23)

24日に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊としてケニアに立つ<br>駒ケ根市北割<br>秋田ミラ流氷さん(23)

 小さいころから隊員の人たちをたくさん見てきました。実際に現地の人と一緒に暮らしながら仕事している様子を見た時、純粋に「すごいな」って思った。そのころから、私も大きくなったら協力隊員になりないなって思っていました竏秩B
 さまざまな思いを胸に本日、任地であるケニアへ旅立つ。主な任務は現地の中学校で理数科教育に取り組むこと。赴任する中学校は教員が不足しており、特に数学、理科の教師が足りていない。そこで、その補足的役割を担うとともに、授業の質向上に取り組むことになった。
 「言葉もできないし、肌の色も違う。困ったり、迷惑をかけることも多いと思うけど、現地の人、特に子どもと仲良くなりたい。新卒で技術もそんなにないので、仲良くなることが一番の目標です」と語る。
 ◇ ◇
 協力隊員になりたい竏秩Bそう思うようになったのは小学生のころ。ネパール人の父がJICA駒ケ根青年海外協力隊訓練所の職員だったため、幼いころから協力隊は身近な存在だった。
 その思いが現実味を帯びてきたのは大学4年生の5月。就職しようか、進学しようか竏秩B周囲の友人らが次々と進路を決めていく中、ぎりぎりまで進む方向を見出せないでいた。そんな時、学内で青年海外協力隊の説明会があり「だめもとで受けてみよう」と試験を受けることを決意。
 一次試験を通過し、二次試験の面接では、これまで間近で見てきた協力隊への思いや、自分もなりたいと思っていたことを伝えた。
 「試験はあまり緊張はしませんでした。その後、合格通知がきて。最初はネパールを志望していたので『どうしてケニア』と思ったけど、すぐに『行ってみたい』と思うようになりました」

 ◇ ◇
 この4月、福島県の二本松にある訓練所に入所。そこで約2カ月間、志を同じくする仲間とともに訓練を重ねてきた。
 訓練は大変だった。期間はわずか2カ月たらず。しかし、その間に覚えなければならないことは山のようにある。
 言語、任国の文化や国際協力の理念竏秩B
 徐々に気持ちに余裕もなくなり「何のためにやっているのだろう」と追い込まれた時期もあったが、持ち前の大らかな性格で乗り切り、晴れて修了式を迎えた。
 旅立ちの日を前に、地元の駒ケ根市民らでつくる「協力隊を育てる会」からも激励を受け、笑顔があふれた。
 「不安がないと言えばうそ。でも、この2年間で自分自身の価値観も大きく変わると思う。焦らずに、あちらでの2年間を大切に過ごす中で、日本では経験できないこと、見られないことをたくさん吸収してきたい」

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