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仙丈ケ岳にシカ防護柵設置へ

 拡大するニホンジカの食害に歯止めをかけようと伊那市、飯田市、富士見町、大鹿村と地方事務所、南信森林管理署などが集まって07年9月に設立された「南アルプス食害対策協議会」(会長・小坂樫男伊那市長)は初めての事業としてこの夏、シカ防護柵を南アルプス仙丈ケ岳の標高2600縲・700メートル付近の馬の背周辺に設置する。
 南信森林管理署によると、増え過ぎたシカによる食害などの被害は管内でも数年前から急速に拡大し、馬の背付近の花畑ではシナノキンバイなどの高山植物が食べられる被害に遭っているという。被害拡大を防止するため、7月に現地調査を行い、設置場所を選定した上で8縲・月にかけて柵を設置する計画。設置作業は、6縲・月にかけてインターネットなどを通じて一般から募るボランティア延べ約100人(予定)の力を借りる。
 同地付近への柵設置は環境省もほぼ同時期に計画していることから、協議会はできるだけ連携して取り組んでいきたい考え。
 併せて、シカによる被害の実態や生態についての調査を信州大農学部の竹田謙一助教を中心とした調査団に委託して行う。竹田助教は「どんな柵がどういう場所に適しているか、柵がどの程度効果があるかなどを、3縲・年かけて検証していきたい」としている。
 協議会の08年度予算411万円全額は、東京農工大の奥富清名誉教授が理事長を務める財団法人「自然保護助成基金」の助成金を充てる。信大への調査委託費に90万円、防護柵などの資材購入費に204万円を予定している。

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