蚕を育てながら命の大切さ学ぶ
赤穂東小学校4年2組(内山和美教諭、31人)
卵から一生懸命に出てくるところがすごかった。感動した竏秩B
昨年から蚕の飼育に取り組んでいる4年2組。初めてだった昨年は、卵からかえった蚕をシルクミュージアムから提供してもらい、成虫なるまで育てた。
2年目の今年は、卵からの飼育に挑戦。先月はじめ、昨年育てた蚕が産んだ卵、約400個が無事ふ化した。
しかし、卵からかえった蚕を見て児童らはびっくりした。なぜなら、卵から出てきた蚕は1、2ミリしかなく、色も白くなかったからだ。
本当にあの白い蚕になるのかな?竏秩B
最初はそんな思いもあったが、1カ月の間にぐんぐんと成長し、あっという間に見慣れた姿に変化。胸をなで下ろした。これからは更に大きく成長する。
「いっぱい葉っぱを食べて、どんどん大きくなってほしい」と笑顔で話す児童たち。
◇ ◇
飼い始めた当初は、蚕に触ることのできない児童もいた。しかし、小さな体で懸命に生きる蚕たちの姿にいとおしさを感じ、次第に全員が触れるようになった。
また、ふ化してから約50日で死んでしまう蚕を目の当たりにする中で、命の重みも実感。
「卵を産んで死んでしまうのでずっと健康でいてほしい」「病気などで死ぬことがないよう、大きく成長してほしい」竏秩B
そんな思いを寄せながら、桑の葉が足りているか、清潔に過ごせているかなど、蚕の様子に気を配る。
◇ ◇
昨年から児童らを見守ってきた内山先生は「1年間、お蚕様を育てる中で、みんなお蚕様のことが好きになり、『大事にしよう』という思いをもてるようになりました。生き物を責任を持って育てるとはどういうことなのか、命の重みを学んでほしい」と願いを込める。
今年は蚕のまゆを使い、クラフト作品にも挑戦する予定だ。