閉鎖のぺアーレ伊那が一転、継続へ
心身の健康と生きがいづくりを目的とした施設「ペアーレ」を全国51カ所で運営している社会保険庁の外郭団体・社会保険健康事業財団の方針によって売却が決まり、9月30日で閉鎖竏窒ニされていた伊那市西町の伊那社会保険健康センター「ぺアーレ伊那」は6月25日の入札で、事業継続を前提として参加した伊那市の測量・設計コンサルタント会社によって落札されたことが4日までに分かった。同社は「閉鎖が決まって利用者が困っていると聞き、地元のわれわれが何とかしたいと考えて入札に名乗りを上げた。こうした施設を運営した実績がない当社にとって新規事業となるが、経営は十分に可能と判断した」としている。契約は7月7日、引渡しは10月1日の予定。
ペアーレ伊那は95年4月開設。鉄筋3階建て、延べ床面積約1800平方メートル、敷地面積約2900平方メートル。温水プール、トレーニングルーム、各種教室などを備えている。07年度は健康づくり講座、教養文化講座合計で約100講座・330教室を運営。延べ約8万7千人が利用した。年度収支は少なくとも02年度以降黒字を続けている。
ペアーレ伊那は4月から利用者らに対し「9月30日で閉鎖」を告知している。利用者からは「楽しみに通っていたのに今後どうすればいいのか」「なくなるなんて残念」「施設がもったいない」など、閉鎖を惜しむ声が多数挙がっていた一方、一部で「取り壊されて跡地にマンションが建つらしい」などのうわさもささやかれていたという。
一転、継続へ竏窒フ報を聞いたペアーレ伊那のヨガ教室に通っている女性(66)=伊那市美篶=は「閉鎖と聞いてほとんどあきらめていたが、継続ならこんなうれしいことない。うまく進んでほしい」と話している。