新ごみ中間間処理施設の候補地に決定した桜井区に伊那市長が依頼
上伊那8市町村のごみを中間処理する新しい処理施設の候補地に決定した伊那市富県の桜井区で5日夜、伊那市との懇談があった=写真。同地区86戸のうち、住民約80人が出席。小坂樫男市長は前向きな検討を求めたが、出席者からはさまざまな声が続出。どうして桜井区に決まったか疑念という疑念や施設建設に伴なう付属施設の検討があるのかなど、改めて地元区民には認識が周知徹底されていない現状が浮き彫りとなった。懇談終了後、桜井区の牧田稔区長(63)は「いずれにしても大きな問題で、もう一つの候補地である北新区との関係もあるので、焦って進める話ではない。来月の代議委員会で対策委員会の設置を提案したい」とし、地元対策委員会の設置を呼びかけていく意向を示した。
小坂市長はこの日、これまでの経過を説明しながら「私どもはできるだけみなさんの要望にお答えし、不安解消に努めたい。すぐにという訳にはいかないかもしれないが、ほかの施設を見学してもらうなどして、ご同意をいただければ」と、理解を求めた。
これに対し住民からは「環境アセスの項目もはっきりしないうちに地区で合意しろと言っても難しい」「現在すでにこの場所しか残っていない訳で、結局結論ありきで話が進んでいる。手順的に疑問がある」などといった声が挙がったが、市は「環境アセスを行うことで実際に見えてくることもある」として、アセスに着手する了解を地元から得ることがまず第一段階であることを強調。その結果を見て、再び地元区に建設の同意を得るという手順を経ることを説明した。また「地元区との協議は今日がスタート」とし、今後は要望に応じて何度も学習会を開催していく準備があることを伝えた。
伊那市の用地選定委員会が富県の桜井区、北新区にかかる約8万平方メートルの用地を新施設の最終候補地を決定のは先月12日。その後、市議会、上伊那広域連合でも了承され、この日初めて地元区への説明会が行われた。
北新区との懇談会は7日の予定。