町議会と飯島区会が懇談
合併、伊南バイパス沿線の課題とまちづくりなど
飯島町議会(織田信行議長)は11日夜、Aコープ飯島店で飯島区(竹俣栄二郎区長)会議員との懇談会を行った。合併せず単独自立を選んだことによるメリット、デメリット、伊南バイパス沿線の課題とまちづくりなど活発に意見交換した=写真。
町議会からは全議員が、区会から竹俣区長ら16人が出席。
懇談では、区会から「自立を選択したため、合併特例債が使えず、物販、製造面も厳しい。特例債を受けた地域は景気は良くなったか」と質問。かつて合併論議の際、反対を主張した坂本紀子議員らは「合併した高遠町の人々の1部は『して良かった』と聞くが、全てがいいとは聞いていない。特例債で1時的に建設関係が良くなったのでは」。「長谷村の人からは合併しなければ良かったという声を聞いた。自分たちの地域が自分たちの自由にならない。厳しい時代だから、合併しなくて良かった」-など。 一方、合併推進の立場をとった竹沢秀幸議員らからは「合併すれば、特例債で町道などインフラ整備も進み、それなりに経済効果があったのでは」「工場誘致の場合、町村より市の方が有利。駒ケ根市と飯島町では地名度に大きな開きがある」など、それぞれが本音で意見を述べた。
また、区会から「広小路をりっぱに拡張したが、ネコしか通っていない。伊南バイパスが下(東)の方に通って、飯島町になんのメリットがあるのか」という厳しい指摘もあり、これに対し、広小路街路整備は計画からしゅん工まで25年間掛り、その間に時代のニーズが変化してしまった。伊南バイパスのルートについて上(西)の方へと陳情したが、国・県の方針で現在のルートになった-など経過の説明があった。
広小路で酒店を営業する宮下寿議員は「町内商業者はバイパス沿いに進出し、生き残る店も出るかも知れないが、多くは出ていく資金力、体力がない」と悲観的な見方をした。
また、宮下覚一議員は「飯島工区はほとんどが長大橋で、平面交差が少ない。平面交差の土地利用を早急に検討する必要がある」などの認識を示した。
このほか、区会から議会は積極的に政策提言をなどの注文もあった。