遊休農地にヤマゴボウを栽培
増える一方の遊休農地を有効利用しよう竏窒ニ、伊那市西春近の小出島区集落営農組合(有賀芳雄組合長、120人)は、新たにヤマゴボウの栽培に取り組んでいる。
有賀さんが昨年、新たな作物を試してみたいと個人で栽培に挑戦し、ある程度の手ごたえをつかんだことから、今年は組合として初めて栽培することを決めた。
このほど、組合の役員など6人が出て、広さ約7アールの畑にヤマゴボウの種約1リットルをまいた。種をまいた後は水と除草剤を施し、板でたたいて土中のガスを抜き、土になじませた上で、表面に稲わらを薄く敷き詰めた。こうすることで水分の蒸発を抑え、発芽率を向上させるとともに、雑草の成長を防ぐ効果があるとされる。
土起こしや消毒、雑草除去など、種まき前後の作業は大変だが、その後はあまり手がかからず、順調なら11月ごろには約1300キロが収穫ができるという。種子が1リットル当たり約4万6縲・千円と高額なのが玉にきずだが、収穫した根はA級品なら1本300円で販売できると関係者は今後に期待を寄せている。
有賀さんは「今年の出来をみてもらい、各農家でもヤマゴボウの栽培に取り組んでほしい。集落営農組合は地域の手助けたのめの組織。荒廃する遊休農地の有効活用と、農業人口の増加に少しでもつながってくれればうれしい」と話す。
ヤマゴボウはキク科のモリアザミで、別名キクゴボウ、アザミゴボウなどと呼ばれる。独特の歯ごたえと風味があり、みそ漬などにされる。