商店街の賑わい復活を目指す
わいわいワクワク市民の会の商店主メンバー
守屋博夫さん(59)
福沢治朗さん(56)
宮沢清高さん(55)
まちの元気を取り戻そう竏秩B
思いを同じくする仲間やNPO法人とともに今月初め、駒ケ根市銀座商店街内の空き店舗を改装して「みんなの広場」をオープンした。ホールは気軽に立ち寄れるオープンカフェとして開放し、お年寄りや若者に利用してもらうほか、各種イベントの開催、学習会、展示会会場などとして、多くの市民に活用してもらいたいと考えている。
「これだけ間口の広いところが閉まっていたんじゃもったいない。広場としてオープンできて本当に良かった。今はまだ手探りの状態だけど、最終的には若者からお年寄りまで、さまざまな世代の人が集える場にしていきたい」と福沢代表。
今後は11月までの間、さまざまな取り組みを実施し、その中から良いものを選んで継続していく予定だ。
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通りを覆うアーケードが印象的な銀座商店街。このアーケードに象徴されるがごとく、一昔前の銀座商店街は人通りもあり、まさに“歩く街”だった。
しかし、郊外に大型店が出店したことで街の流れも一変した。これまで訪れていた買い物客が商店街から離れ、シャッターが降りたままの店も増加。商店街の中心にも空き店舗ができた。
何とかしなければ竏秩B
活性化懇話会を開くなどして、何度となく打開策を模索してきたが、具体的な計画を実行するまでには至らない。また、個々の店もさまざまな努力を重ねてきたが、商店街全体の賑わいには届かないのが現実だった。
そんな時だった。
「まちを元気にするために、空き店舗で歌声喫茶をしてみたい」と商店街の外から声がかかった。
まちを元気にしたい竏秩B
それは自分たちにも共通する思いだった。 申し出を快く引き受け、自分たちも実行委員として協力することにした。
まずは会場を整備しなければならない。しかし、物置となっていた空き店舗は想像以上に汚れており、ごみもたくさんあった。一方、準備期間は2週間足らず。商売の合間をみながら、せっせと会場の整備を進めた結果、何とか人が集まれるまでになり、当日は120人の楽しげな歌声が商店街に響いた。
その後、高校生バンドがライブ会場として利用。さまざまなイベントを開催するごとに、商店街に人が集まり、そこに賑わいが生まれていた。
それが「みんなの広場」が誕生するきっかけとなった。
広場に携わる人たちはそれぞれ自分の仕事を持ちながら、ボランティアで活動しているが、「自分の店にずくを出すのは当たり前。自分たちの商店街のために力を出し合うのも同じこと。それは自分たちが昔の先輩たちから教わってきたことだし、一生懸命継続して続けていく中で、大きな力になっていくと思う」と笑顔を見せる。
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また、過去の商店街の賑わいを取り戻すという考えではなく、新たな時代に即した商店街のあり方を模索したいと考えている。
「年月を経る中で、商店街の役割も変わってきている。商業だけではなく、『人の集まれる場所』を提供することを通じて、再び商店街の賑わいを取り戻せればと思う。20年前の商店街を追うのではなく、新しい時代に合った商店街、まちづくりをしていきたい」
みんなの広場に関する問い合わせは中央
アルプスの郷プロジェクト事務局(TEL83・0833)宮沢さんへ。