・スカミカミマシーン・ス一般発売
喬木村の喬木第二小学校養護教諭の安富和子さん=中川村大草=が駒ケ根市の赤穂南小学校に勤務していた当時「児童の健康づくりのため、かむ回数をカウントする装置が欲しい」との思いから発案した・スカミカミマシーン・スが7月、商品名「かみかみセンサー」として全国に向けて一般発売された。
発売したのは学校などに保健や理科実験関係の機器などを卸している日陶科学(山田光彦社長、本社名古屋市)。「かみかみセンサー」は、あごの動きを感知する器具を耳に掛けて装着。物を食べると、かんだ回数が魚の形の表示部にデジタル表示される。安富教諭のアイデアをもとに駒ケ根工業高校(当時)の高田直人教諭の技術協力で3年前に完成して以来、赤穂南小で使用されてきた・スカミカミマシーン・スの基本的な仕組みを踏襲した上で各部を改良、発展させた。
昨年12月、販売代理店を通じて初めてカミカミマシーンを見た同社の企画開発担当者は「きっと役に立つものになると直感」し、商品化に向けた開発がスタートした。同社によると、試作品は十数個に及び、さまざまな点で改良を重ねてきたという。最も重視したのはかんだ回数の正確性。あごの動きを間違いなく検知するためのセンサーの選定などに関連して数多くの試行錯誤を繰り返したほか、消費者に受け入れられやすいデザインにするよう気を配ったという。赤穂南小の児童にモニターを依頼するなどして開発を進め、6月に最終試作品が完成した。発売は今月11日。直後から問い合わせが相次ぎ、県内の学校や歯科医院などを中心に十数カ所から注文があったという。
安富教諭は「かむことの大切さを子どもたちに意識してもらおうと始めた小さな取り組みが今こうして商品になって感無量。今後、多くの学校で役に立ってくれればこんなうれしいことはない。高齢者のあごの強化やメタボリック症候群対策などにも利用できるかもしれない」と話している。
「かみかみセンサー」は小学校低学年用のSサイズと、高学年以上用のMサイズがあり、価格はいずれも1万1550円。センサー部分の質量は約40グラムと軽量で、耳からあごまでの長さは7段階(3縲・センチ)に調節可能。表示部内の単4乾電池3本で約30時間使用できる。30回かむと電子音が鳴り、千回かむとメロディが流れるなどの楽しい機能も搭載した。
問い合わせは日陶科学(TEL052・935・8976)へ。