荒らされない頑丈なさいせん箱を寄進、被害遭った駒ケ岳神社
中央アルプス駒ケ岳(本岳)山頂にある駒ケ岳神社でさい銭箱が壊されているのが先月見つかったが、宮田村新田区の平沢正さん(59)がステンレスを使った手づくりのさい銭箱を同神社に寄進した。従来の箱は木製のため荒らされる可能性もあったが、鋼材を用いた頑丈な造りに同神社を管理する奉賛会大総代の田辺一清さんらは「不心得者がいたとしてもこれで大丈夫」と胸をなでおろす。
平沢さんも奉賛会員のひとり。ネジが外されていた昨年に続き、今年は箱そのものが切断される被害があったことを知り、「何て罰当たりのことをするのか」と心を痛めた。
荒らされたり盗難に遭わないようにと、本業の運送業の合間をみて作業。2日間ほどかけて、幅50センチ、奥行き、高さ各30センチほど、重さ約28キロの箱を完成させた。
27日には平沢さんは一家5人で駒ケ岳に登り、自らの手で設置する予定。特殊なボルトで固定し、持ち運びができないように対処する。
「駒ケ岳神社は地域の文化遺産。多くの協力で建立、管理してきた経緯もあり、今後も大切にしていきたい」と田辺大総代は、平沢さんの善意に感謝した。