高齢者の移送サービス開始
自宅に車がないなどの理由で通院に不便を感じている一人暮らしの高齢者などを無料で病院、医院に送り届けるサービスが25日、伊那市の手良地区で始まった。運営主体は市社会福祉協議会手良支会(城倉直彦支会長)で、事務作業は伊那市役所手良支所が担当。登録している13人のお年寄りの希望に応じて、地区内のボランティア22人が交代で車の運転に当たる。同支所の担当者は、当面は送るだけだが、できれば迎えもできるよう今後検討していきたい竏窒ニしている。移送サービスは市内の西春近(06年8月)東春近(09年11月)に続いて3地区目。市保健福祉部によると、秋には美篶地区でも開始できる見通しという。
支所前に関係者約40人が集まって入魂式を行った後、車は最初のお年寄りを乗せて市内の病院に向けて出発した。
使用する車は、伊那市西箕輪の伊那インター工業団地に新工場を建設した原子力発電所用タービンブレードなど製造のティービーエム(本社宮田村、山田益社長)が5月に福祉用車両の購入費として寄付した110万円で市が購入した軽自動車1台。
酒井茂副市長は「地域福祉のあり方の模範。多くのお年寄りに喜ばれる取り組みとして、今後も長く続いていってほしい」とあいさつした。