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駒・産科、小児科の現状を知り、患者として心がけることを学ぶ学習会開催

駒・産科、小児科の現状を知り、患者として心がけることを学ぶ学習会開催

 「安心して安全な出産ができる環境を考える会(in駒ケ根)」による産科、小児科の現状を知り、患者として心がけることについての学習会が24日夜、駒ケ根市駅前ビル「アルパ」であった。昭和伊南総合病院、伊那中央病院の助産師や小児科看護師によるパネルディスカッションでは、医師不足の影響で労働環境が激務化する勤務医たちの現状が示され、患者の立場からできることを語った。
 学習会は産科、小児科の集約化が進む中、地元の病院がどういう状況にあるかを知り、患者としてできることを学ぼう竏窒ニ計画。
 パネルディスカッションでは、所属する産科、小児科の現状を助産師や看護師が説明。
 本年度から常勤医師が一人になった昭和伊南・小児科看護師の竹上由紀さんは「医師が365日病院にいなければならない異常な事態が生じている」とし、医療を受ける側も「『何かあったら昭和伊南に行けばいい』と考えるのではなく、その状況の緊急性を見極めてほしい」と訴えた。
 また、昭和伊南が分娩(ぶんべん)を扱わなくなったことで出産の取り扱いが増加している伊那中央病院の蟹沢みどり助産師は、多い時には1カ月100件以上のお産がある現状を語り、「常勤医師は夜勤の後でも、お産があれば38時間ぶっ通しで対応しなければならない状況もある」とし、こうした体制の中では、健診も受けていない患者を緊急に見ることが難しいことを説明。妊婦健診を受けることで、事前にできることは対処していくことが大切であると呼び掛けた。 
 出産の扱いを休止している昭和伊南の真木喜子助産師は「昭和伊南でお産ができなくなったことはショックだが、できる限りバックアップをしていきたいと考えている。妊娠することを躊躇(ちゅうちょ)しないでほしい」と語った。

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