広域連合、伊那市富県でごみ処理説学習会
講師は日本環境衛生センター藤吉秀昭常務理事
上伊那広域連合が建設を計画している新しいごみ中間処理施設について、地元住民らに理解を深めてもらう学習会が10日、伊那市の富県ふるさと館であった。
候補地となっている富県地区などから150人ほどが参加した。
講師は、ごみ処理施設の機能の検査や、ごみ処理計画・建設の指導にあたっている㈶日本環境衛生センター常務理事の藤吉(ふじよし) 秀昭(ひであき)さん。
藤吉さんは、ごみ焼却施設の排出ガスの処理技術や、現在のダイオキシン対策などについて説明した。
「ダイオキシンについては、9割は食物から摂取しているので、食材を問題にするべき。現在の施設は、高温で燃やす、排出ガスをろ過するなど様々な手法でダイオキシンの発生を抑制しているので、安全面ではまず問題がない」と説明した。
また、受け入れ地区との合意形成が重要だと話し、施設のイメージアップにつとめ、情報公開された施設を作る必要があるとした。
講演会の後には、参加者から提出された質問に藤吉さんが答えた。
候補地付近では、井戸水を利用しているほか、マツタケの山地でもあるとして、ダイオキシンなどの残留を心配する質問には、「国の定める基準をクリアしないと施設の設置も運用も出来ない。排ガスを20年分足し合わせたとしても環境への影響はまずないと考える」と応えていた。
また「いつも心配で監視しなければならないような施設ではダメ。これくらいしっかり管理されていれば大丈夫と、時々確認すればよい程度の施設でなくてはならない」と話した。
候補地の近くに住む男性は、「ダイオキシンについては安心したが、候補地は、過去に堤防が決壊したりと水害もあった場所。悪臭も心配だ」と話していた。【伊那ケーブルテレビジョン】