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伊那食品工業 
寒天フィルム製造に本腰
伊那谷初の液化天然ガス利用工場新設

伊那食品工業 <br>寒天フィルム製造に本腰<br>伊那谷初の液化天然ガス利用工場新設

 伊那食品工業(本社・伊那市、井上修社長)は11月から環境配慮型の新製品「寒天フィルム」の本格製造を始める。製造する伊那市西春近の藤沢工場C棟では、伊那谷で初めて燃料にCO2排出量の少ない液化天然ガス(LNG)を使用する。

用途広い寒天フィルム

伊那食品工業 <br>寒天フィルム製造に本腰<br>伊那谷初の液化天然ガス利用工場新設

 新製品は寒天をフィルム状にしたもの。袋状にして粉末調味料などの包装材料に使えば、袋のままお湯に入れ溶かすだけでスープが出来上がる。従来のプラスチック製の物に比して、石油の使用とごみの排出を抑え、食べても天然素材のため体に良い。
 同社では既に、一部で限定的に販売している「寒天のスープ」で使用しているが、用途の広がりが見込めることから、他社分も含め本格的に製造を開始することにしたという。
 一方、この製品を製造するため、05年春より藤沢工場にC棟を増設。寒天の抽出・乾燥などのエネルギー源として、従来使用してきた重油に替えてLNGを使う。CO2排出量は約3割減るという。
 同社取締役生産本部長の塚越英弘さんは「環境に配慮するのは現代の企業の必須要件。コスト的にはやや割高になるが、製品と燃料の両面で新たな試みをしてみます」と話す。

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