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伊那市長が伊那リ継続をヤマウラに要請

 存続の危機にある伊那スキーリゾートの継続を求めるため、小坂樫男伊那市長が2日、伊那スキーリゾートを経営するヤマウラを訪れた。
 小坂市長、酒井茂副市長、伊那市議会の中村威夫議長の3人は、山浦速夫社長と1時間ほど会談した。
 取材に対しヤマウラは、「今は話の途中で、コメントできない」としている。
 一方、小坂市長は「ヤマウラ側からは、具体的な話はなかったものの、重く受け止め後継も含め存続に向け模索したいという前向きな回答を得た」と話した。
 駒ヶ根市のヤマウラは、地元地権者と20年の用地賃貸借契約を結び、1988年、伊那市西春近に伊那スキーリゾートをオープンした。
 撤退の話が浮上したのは地元地権者との賃貸借契約が切れた去年12月。ヤマウラから地元の地権者会に対し、「今シーズンをもってスキー場経営から撤退する。事業を引き継ぐ企業を模索し、引き受け手がなければ閉鎖もある」との説明があった。
 今年に入ってからは、伊那市を立会人として、地元地権者とヤマウラとが話し合いを継続しているが、スキー場の存続を望む地元地権者と、後継企業を見つけられないヤマウラとの間で折り合いがついていない。
 進展のない状況を受けて地元地権者会は、先月開かれた伊那市議会9月定例会にスキー場の存続を求める請願を提出し、市議会はこの請願を全会一致で可決した。
 その後、市議会が小坂樫男市長に要請書を提出し、「ヤマウラが経営から撤退すれば地域との信頼関係を損ねるだけでなく、上伊那経済に甚大な影響を与える」と訴えた。
 小坂市長も市議会9月定例会の一般質問の答弁で、自らもヤマウラを訪れ、「経営存続か、後継企業を模索するよう頼んでいる」と述べた。
 全国的なスキーヤーの減少に伴い、上伊那を訪れるスキーヤーも減少している。
 県の調査によると、上伊那のスキー場利用者数は平成9年で17万9千人だったのに対し、平成19年は12万人にまで減少している。
 ヤマウラと地元地権者との用地賃貸借契約は昨年末で切れていることから、ヤマウラの今季の本決算が公表された段階で、スキー場に関する一定の方向性が見えてくる見通し。
【伊那ケーブルテレビジョン】

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