グアテマラ訪問団報告会
国際協力機構「JICAグァテマラ訪問団」の報告会が30日夜、伊那市のいなっせで行われた。
グァテマラは発展途上国の一つで、JICAが生活改善のための支援活動を行なっている。
昨年11月、JICAの事業の一環として、グァテマラから12人の研修生が伊那市を訪れ、生活改善の手段として直売所経営や女性の地位向上に向けた取り組みなどを学んだ。
その後の様子を確認するため、今年8月に受け入れに関わった伊那市内の訪問団が現地を訪れ、この日はその4人が現地の様子などを報告した。
報告者の一人で直売所を経営する小林史麿さんは「現地では広大な農地を原始的な道具で耕していた。まるで日本の江戸時代のようで驚いた」と話し、作業の改善の必要性を訴えた。
また、去年の研修でアマランサスの栽培方法を研修生に教えた信州大学農学部の根本和洋助教は、「研修生の中には、早速地元に帰り、アマランサスの栽培を始めた人もいる。アマランサスは栄養価が高い作物。アマランサスを通して現地住民の栄養改善を進めたい」と話した。
根本助教によると、もともとアマランサスは重要な作物としてグァテマラで栽培されていたが、スペインの植民地化政策によってほとんど栽培されなくなったという。
そのほかにも、伊那市の美篶小学校の児童とグァテマラの子どもとの間で、アマランサスを通じて交流が始まっていることなども報告された。