山小屋のあり方を答申
「西駒山荘は一部残し建て替え必要」
伊那市が経営する山小屋のあり方について検討してきた委員会は、中央アルプスの西駒山荘について、文化価値の高い一部を残し建て替えをする必要がある竏窒ニ答申した。
20日、信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター館長の中村寛志委員長が、検討結果を小坂市長に答申した。
山小屋のあり方検討委員会は今年1月、伊那市から諮問を受け、5回に渡り市営の山小屋のありかたについて検討してきた。
中央アルプスの西駒山荘については、老朽化が進み、経営面でも赤字になっている事から、そのあり方が争点となっていた。
委員会では、中箕輪尋常小学校の遭難事故により建設された小屋であることから、登山者の安全を確保するために西駒山荘は必要と判断し、現在と同規模の40人程度が宿泊できる、有人の施設としての建て替えが必要竏窒ニした。
現在の施設は、大正4年に建てられたもので、特に石をつみあげてつくられた石室は、歴史的・建築学的に価値が高く、文化財として保存するべき竏窒ニしている。
また、信州大学農学部と連携しエコツアーを実施するなど、西駒山荘ならではの特徴をPRしていくことが必要だとした。
南アルプスの小屋については、本格的な登山を楽しむというよりは、自然とのふれあいや癒しを求める登山者が増えていることから、宿泊所の個室化や食事の提供など多様なニーズにこたえられる施設にしていく必要がある竏窒ニしている。
答申を受け小坂市長は、「専門家や利用者の立場で検討していただいた結果。答申を尊重しあり方を考えていきたい」と話していた。
なお答申では、西駒山荘の建て替えについて、平成21年度か、22年度が望ましいとしている。