IT経営の基礎を学ぶ気づき研修会開講
伊那商工会議所は20日、ITを自社の経営に役立てたいと考えている経営者を対象にした研修会を伊那ビジネス専門学校で開いた。シニアシステムコンサルタントでITコーディネーターの越義郎さんが講師。経営課題を探り将来的な事業目標を達成させるためにどのようにITを活用していくべきか、事例演習しながら理解を深めた。
ITの活用段階から探る基礎編として開講。サービス業者を中心に経営者らが出席した。
「ITとはいきなり道具を使うものではない。自社の業務改善をするなかで、ITが有効かどうかしっかりビジョンを描くことが必要。取り巻く経営課題に気づき戦略を練る。自社のIT成熟度をしっかりと把握し、身の丈にあった活用をすることも大切です」と越さん。
経営的に伸び悩む架空の米穀店を事例企業として演習を実施。参加者は米穀店の経営者の立場になって経営改善のための各種課題を拾い出し、行動するためのアクションプランなどを考えた。
演習内容を自社に置き換えて分析も行い、人間がやる仕事を明確にする中でITをツールとしてどのように活用すべきか考えを広げた。
同会議所経営指導員の小出勇さんは「経営者のなかにはITに対してアレルギーを持っている方もいる。このような演習などを通じて身近に感じてもらい、取り巻く経営環境に気づくなかで活用してもらえれば」と話していた。