パーソナリティーの広沢里枝子さん講演
県内のラジオ局のパーソナリティーなどで活躍中の視覚障害者、広沢里枝子さんの講演会が21日、伊那市のいなっせで開かれた。
この講演会は、伊那市が人権同和教育講座として開いたもので、広沢さんは現在のパートナー、盲導犬「ネルーダ」とともに壇上に立った。
広沢さんは7歳の時、進行性の網膜の病気と分かり、徐々に目が見えなくなった。
大学卒業後に結婚。
25歳の出産の時、完全に視力を失ったが、盲導犬と出会った。
しかし、今ほど盲導犬への理解がない時代には、公共交通機関の利用や入店を拒否されることも日常だった。
それでも広沢さんは一度断られた店に盲導犬とともに何度も出向くなどして、周囲の人たちから盲導犬に対する理解を得てきた。
広沢さんは「諦めたら、自分の後に盲導犬と一緒に訪れる人がもっと困ることになる。壁にぶつかったときこそチャンスだと思ってやってきた」と話した。
また「盲導犬は私たちの体の一部。ぜひ、どこへでも一緒に入場できるようにしてほしい。私たちが社会参加できるよう、協力してほしい」と呼びかけた。