信大農学部でブータン記念シンポジウム
ヒマラヤ山麓に位置するブータン王国の山菜の調査をしてきた信州大学の研究グループが22日、成果をまとめた図鑑の刊行を記念したシンポジウムを開いた。
同学部では、長野県と似た自然環境を持つブータン王国について2005年から調査を開始。ブータン王国はヒマラヤ山麓にあり、国土は九州ほどの広さ。約67万人が暮らしている。
「持続的な森林との共生 ブータン王国における野生植物の利用」をテーマとしたシンポジウムでは、ブータン王国農業省アール・エヌ・アール研究所の キレン・ツェリンさんが講演。
「人口の3分の1が貧困状態にあり、森林に自生する山菜を食料としているばかりで無く、医薬品や香料などの生活に利用してきた。しかし、急速な近代化により、森林と共生する生活が失われつつある」とし、長期的かつ持続的に自然資源を守る為の管理が必要と語った。
信州大学農学部の食と緑の資料館「ゆりの木」では28日まで、刊行した図鑑や、ブータン王国についての特別展を開いている。