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来春学卒の就職活動本格化、信大農学部でも合同企業説明会

来春学卒の就職活動本格化、信大農学部でも合同企業説明会

 景気低迷による雇用情勢が悪化する中、2010年3月卒業予定の学生を対象にした就職活動が本格化している。10日には信州大学農学部(南箕輪村)で39社の参加により合同企業説明会が開催。厳しい情勢を受けて来春の採用計画を現段階で明確に打ち出せていない企業もある一方で、「こんな時だからこそ優秀な人材を獲得する好機」と話す採用担当者の声もあった。学生たちは不安を抱えながらもより多くの企業の話しを聞こうと熱心に行動する姿がみられた。
 食品、製薬、建設などから流通、ITシステムまで幅広い業種の企業が参加。学生たちは各企業のブースを訪れ、担当者から企業概要や求めている人材などの説明を受けた。応用生命科学科の大学院生鹿島温さん(23)は「不況の実感はまだないが、手探り状態のなかでもやれることは全てやっていきたい」と話し、次のブースへと向かった。
 信州大学キャリアサポートセンターによると、年末段階までに寄せられた求人企業は同大学全体で400社にのぼり例年並み。しかし、厳しい雇用情勢から「今年10人であったのを5人にするなど採用人数を絞り込んでくる企業もあるのでは」と話す。
 この日の説明会に参加した東京が本社の大手食品関連メーカーの採用担当者は「まだ採用人数は未定」と説明。そのうえで「前向きに行動できる学生を採用していきたい」と話した。
 一方である中小企業の担当者は「不況の影響は大いにあるが、このような時だからこそ良い人材を積極的に採用したい」と語気を強めた。
 学生が売り手市場だった昨年までは人材を確保するのが難しかったともいうが、それだけに逆境の今こそが成長する好機ととらえる企業があることも伺わせた。

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