伊那中央病院でトリアージ訓練
伊那中央病院の医師らは13日夜、大規模災害の発生時、短時間に多くの患者を診療するための訓練を行った。
訓練は上伊那地域唯一の災害拠点病院として、緊急時の対応を身につけようと行われ、医師や看護士、事務職員など約130人が参加した。
行ったのはトリアージ訓練。
トリアージは、同時に多数の患者が出た場合に、迅速に診療し治療の優先順位を判断することをいう。
中央自動車道で事故が発生し、ケガ人が一度に多数出たという想定で、15人の患者に対して医師、看護士、記録員の3人1組のチームで診療した。
最初に医師が患者の優先順位を判断し、続いて看護師と記録員が順位ごとに色分けされたタグを患者の手首につけた。
参加したある医師は、「現場では訓練以上の混乱が予想される。体験することができて良かった」と話していた。
指導にあたった地域救急医療センターの北澤公男部長は、「普段できない体験をしてもらえたので良かった。1度でも訓練をしていることで現場での対応も違ってくると思う」と話していた。
今年秋には長野県の防災訓練が伊那市を会場に行われる予定で、伊那中央病院も災害拠点病院として参加することになっている。