里山セミナー
健康な山づくりについて学ぶ里山セミナーが18日、伊那市西春近の山林で開かれた。
このセミナーは平成18年7月の豪雨災害を教訓に、自然災害から地域を守るための山づくりについて考えようと、西春近自治協議会が開いた。
地元住民など約60人が参加し、伐採された木の安全で手軽な運び出し方について学んだ。
指導したのは、信州大学農学部演習林技術職員の木下渉さんで、機器の使い方や効率のよい作業の進め方などについて説明していた。
木の運び出しは、大型の重機を使うと効率が良く労働力も少なくてすむ反面、費用が高くなることや、重機を入れるための道路を造らなくてはいけないことなどが課題となっている。
そのため個人の山林など小さい規模での運び出しでは、使う機器の軽量化や作業の時の安全確保などが必要になってくる。
ほかには、残しておく木を傷めないための保護対策も大切だという。
西春近自治協議会では、「山林の間伐と伐採された木の運び出しを行うことで、根のしっかり張った木を育て、災害に強い山づくりを進めていきたい」としている。